はじめに
神の救いの摂理歴史が展開する過程で最も重要なことは、人類始祖アダムの家庭において、エバの堕落によって失ってしまった"真の母性″を、いかに復帰し、血統転換の基台を造成するかということでした。このために摂理史上、数多くの女性たちが犠牲になり、サラ、リベカ、ラケル、タマル、パテシバのような信仰をもつ女性たちが血統復帰の土台を築いてきました。
その"脈絡″を受け継いだ聖母マリヤの聖別された母胎を通して、イエス様がメシヤとして現れたのです。もしイエス様が当時、神によって準備されたユダヤ教とイスラエル民族を基盤として、新婦を迎えて成婚し、真の父母になっていたなら、イエス様から人類を重生する役事が起きて、その時代に既に「神の国」が実現していたはずでした。しかし、イエス様は、教団と民族の不信ゆえに、十字架の悲運の道を行くしかありませんでした。
ですから、イエス様は、初臨の時に迎えられなかった新婦を探し出して真の父母になり、復帰摂理の根本目的を完成するために再臨しなければならないのです。そして人類は、真の父母たる再臨主によって生まれ変わる「重生」の過程を経ることにより、本然の真の愛・真の生命・真の血統を相続するようになるのです。ここに、旧約・新約・成約の三時代を通して、神の願われた血統転換の摂理が完成するのです。
しかし、そのためには天の新婦、すなわち真の母が現れる背後に、三代にわたる一人娘の女性がいなければなりません。真のお母様となられた韓鶴子女史の母系を見ると、祖母・趙元模女史と母・洪順愛大母様、そしてご自身と、みな一人娘でした。この三代が一つとなって、信仰的な受難を通過しながら、新婦の基盤を築き上げてこられたのです。当時、韓民族は、日帝(日本帝国主義)の支配下で四十年間の蕩減路程を歩みながら、キリスト教の神霊教団を中心に再臨主を迎えるための基台をつくってきました。趙女史や大母様は、その期間に、李龍道牧師の「新イエス教会」、金聖道夫人の「聖主教」、許浩彬夫人の「腹中教」などの神霊教団を通過しながら、再臨準備のための信仰に誠意を尽くされました。
そのような中で、大母様は、天の祝福のもと韓承運先生と婚姻し、韓鶴子女史を出産され、大切に養育なさり、信仰における最高の精髄すべてを娘・韓鶴子女史に伝授されたのです。そのようにして韓鶴子女史は、第三イスラエルである韓国で起きた新婦役事の主流的な"精誠の脈絡″を受け継いだ最後の結実となられたのです。一九六〇年、真のお父様の前に新婦となり、尊い 「真の母」 の位置に立たれました。ついに「真の父母」がこの世に現れ、それによって、神の永遠なる真の愛・真の生命・真の血統の「重生」の役事が「祝福」の役事として展開するに至ったのです。大母様は、自分の娘が真の母の立場に立たれてからは、天道によって自ら"娘の立場″に下りられ、謙遜と従順で終始一貫した侍義の道理を果たされました。真の父母様の摂理路程の勝利のために、特に真のお母様の使命完遂のために、心労焦燥の精誠で霊的な"見張り台″となられました。血みどろの闘いのような祈祷の日々が休みなく続いたのです。
また、大母様は至誠を尽くして真の子女様のお世話をされました。大母様は、真の子女様たちにとって、"祖父母の愛″を施してくれるただ一人の祖母だったのです。真の子女様に対して、常に襟を正すような姿勢で丁重にもてなし、天の王子・王女としてご成長なさることだけを待ち焦がれながらお世話をされました。そして、大母様は私たち祝福家庭、食口たちのことを誰よりも心配されました。晩年の病床の期間は、特にそのために、塔のごとく精誠を積み重ねてこられました。本来享受すべき地上における天寿さえも操り上げて、霊界に行かれたというのです。私たち祝福家庭のために、自ら願って供え物の道を歩まれた大母様のその崇高な愛の前に、私たちは頭を下げざるを得ません。
昇華されてから七年目に、大母様は清平を訪れ、驚くべき霊的な恵みの役事を始められました。天総官興進様を中心に、榮進様、惠進様、喜進様などの真の子女様と、忠母
様、大兄様の家庭と心を合わせ、生前と変わらぬ切なる念願をかけて、限りない労苦を尽くしていらっしゃいます。これは、まさしく私たちの人生を「忠心奉天」の道へと導かれるための真の愛の役事です。私たち祝福家庭としては、大変有り難くもあり、またおそれ多いことこの上もありません。このように大母様は、地における生涯でも、天に召されてからも、ひたすら神と真の父母様のみ旨のためだけに、すべてを捧げていらっしゃいます。聖母マリヤをはじめとするいかなる信仰の女性とも比較にならない、完全無欠な聖母の責任を全うされました。名実共に「大母」と追尊されるにふさわしい摂理史的な功労をお立てになったのです。そのような崇高なる生涯の歴程が、正に真のお父様が揮毫された「忠心奉身」や「忠心奉天」に凝縮され込められているのです。
以前に、大母様の昇華八周忌に合わせて冊子『洪順愛大母様』が出版され、これまで食口たちの間で愛読されてきましたが、この度、補完・再編集し、本書『忠心奉天の道』が出版される運びとなりました。大母様の誕生から昇華後、清平役事の展開に至るまでの全生涯を、真の父母様のみ言と大母様の証言、食口たちの証などを交えて、様々な資料を基に再構成しました。
本書が、天宙平和の王として天正宮博物館に入城され、天一国定着時代をつかさどる天地人真の父母様の栄光となり、清平役事十二周年を迎えるこの時まで休まず苦労されていらっしゃる大母様の前に、大きな慰労となることを願ってやみません。また、摂理史において唯一無二なる禧年の時を迎え、神文明開闢時代を切り開かれる全世界の食口の皆様に、「忠心奉天」の人生を決意する貴い恵みが共にあることをお祈りいたします。最後に、本書の出版に当たり、ご協力を頂いたすべての方々に心から感謝の意を表します。
2007年8月 韓国・歴史編纂委員会委員長 黄善詐
目次
第1章 故郷時代と解放前後の信仰路程
1節 大母様の誕生と故郷時代
- 誕生と家門の背景
- 故郷時代と学業
2節 韓国解放前後における再臨準備の役事と大母様
- 第二次世界大戦とキリスト教文化圏
- 韓民族の日帝治下四十年の受難とキリスト教
- 再臨準備のための神霊の役事
第2章 再臨主を迎えるための準備の道
1節 黄國柱伝道師一行との巡回伝道
2節 安州・新イエス教会の信仰と婚姻
- 李龍道牧師と新イエス教会
- 韓承運先生との婚姻
3節 鐵山・聖主教の信仰と真のお母様の出産
- 新イエス教会から聖主教へ
- 金聖道夫人の新しい役事
- 聖主教団の認可と白南柱牧師
- 聖主教での八年間の信仰
- 真のお母様の出産と霊的な証の役事
- 聖主教の瓦解とその使命の移譲
4節 平壌・腹中教時代、再臨準備のための精誠基盤の継承
- 許浩彬夫婦と平壌の聖主教会
- 許浩彬夫婦の摂理的立場と腹中教の使命
- 親族の再臨準備のための精誠
- 聖主教信徒の糾合と準備精誠
- 腹中教での六年間の信仰
- 許浩彬夫人一行の獄苦と不信
- 再臨準備役事の精誠基盤の継承
5節 韓承運先生の南下とその後の行跡
- 韓承運先生の南下
- 南韓での教職生活
- 農村子女教育の燈台
- 晩年の田園生活
第3章 南韓での生活−夢に描いた主にお目にかかって−
1節 南下直後の生活
- 死線を越えてソウルへ
- 戦時避難生活と大邸での生活
- 済州道・春川時代
2節 夢に描いた主にお目にかかって
- 鄭錫天氏家族の入教
- 夢に措いた主にお目にかかって
- 真のお母様を真のお父様に導く
3節 春川での按手祈祷事件と獄中の苦労
- 按手祈祷事件
- 獄中生活と霊的な証
- 大母様の獄中生活の意義
4節 真のお母様のソウル進学と大母様の献身生活
- 真のお母様のソウル進学
- 真のお母様の成長期の姿と生活
- 大母様の献身生活と伝道師の修練
第4章 真の父母様の公式摂理路程と大母様の精誠基盤
1節 真のお母様の新婦確定
- 真の父母様の家庭の摂理
- 新たな天の新婦確定とその証
- 真のお母様の新婦確定と花嫁修業
- 新婦確定の条件
2節 「真の父母の日」と真の父母様のご聖婚式
- 真の父母様の約婚式
- 真の父母様のご聖婚式
- 大母様の祝詩三篇
3節 ご聖婚以後の七年蕩減路程
- 真のお母様と大母様の試練期間
- 七年路程の内的な意義
- 七年路程の勝利と大母様の努力
4節 七年路程以後の大母様の主要行跡
- ソウル青坡洞時代
- アメリカ、イースト・ガーデンでの生活
- 帰国後の病院生活
- 新堂洞・新門路公館時代
5節 一片丹心一途の侍義信仰
- 天賦の品性と標本的な生き方
- 病床生活とその姿
- 真の父母様と共に過ごされた時間
- 入院中の日課
第5章 大母様の昇華と清平の再臨役事
1節 大母様の昇華
- 天宙的な摂理の転換期と大母様の昇華
- 「忠心奉身」
- 真のお母様の回顧とお願いのみ言
- 帰歓式
- 協会昇華式
- 元殿式
2節 追慕礼拝と記念館開館
- 昇華三十日特別追慕
- 第二回追慕礼拝
- 記念館開館および第五回追慕礼拝
3節 清平の再臨役事と霊界家庭祝福
- 女性全体解放圏と家庭連合時代
- 大母様の清平再臨役事の開始−訓母様の精誠の基台
- 四大家庭祝福
- 地上における血縁のみ旨の道への導きと祝福
- 真のお母様の代身で実体聖霊役事
読者の声
ただ神様を求めて生きてこられ、お母様が人類の母となられたあとも、ただ忠孝の心情で歩まれた人生に、深く感動しました。また、未来に対する希望を感じました。
東京都 パート 女性 43歳
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